これから新しい家を建てようと考えている方の中には、屋根について悩んでいる方もいるのではないでしょうか。屋根にはさまざまな種類の形があり、それぞれ特徴が異なります。そこで本記事では、一般的な屋根から伝統的な屋根まで、屋根の特徴やメリット・デメリットについて解説します。あわせて屋根材の種類についても簡単にまとめ、ご紹介します。
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屋根の種類について紹介!


屋根の形やデザインは、家の外観の印象を大きく左右する大事な要素です。しかし、屋根の形を決めるときにはそれ以外にも、その屋根の形が防風性や防水性などの性能があるのか、その特徴までをもしっかり把握しておかなければなりません。以下では、そうした機能面での特徴も踏まえながら、12種類の屋根の形状について紹介します。
切妻屋根(きりづま)
切妻屋根とは、開いた本を逆さまにしてかぶせたような形の三角屋根です。単純な構造の切妻屋根は、施工費がリーズナブルな上、雨漏りがしにくく、メンテナンスもしやすい、換気がしやすいなど多くのメリットがあります。デザインも和風、洋風の家ともになじみやすく、ソーラーパネルを設置しやすいことも特長です。
また、日本でよく使われる屋根のため、個性が出しづらいのもデメリットといえるでしょう。
寄棟屋根(よせむね)
寄棟屋根は四方に傾斜面がある屋根です。切妻屋根の妻側に屋根を足した形状のため、切妻屋根よりも雨水を分散して流すことが可能です。また、切妻屋根の弱点だった、妻側の弱さを克服した頑丈さを備えています。
ただし、風通しがあまり良くなく、屋根の面積が広くなるため、施工費が比較的高くかかるという難点があります。とはいえ、その頑丈さを思えば、その出費の価値は十分にある屋根だといえます。
入母屋屋根(いりもや)
入母屋屋根は寄棟屋根をベースに、切妻屋根がその上にさらにかぶさったような屋根です。先の2つの屋根に比べて複雑で格式の高い印象を与えるため、和風造りの家やお寺などでよく使われます。メリットは耐風性、断熱性に優れ、屋根の重なりのスペースに窓が付けられるため、通気性もあります。デメリットは、屋根の構造が複雑で、建材が多く必要になり、コストが高いです。
片流れ屋根(かたながれ)
片流れ屋根は、屋根面が一面だけ斜めにある屋根です。非対称のそのデザインはシャープさを感じさせるデザイン性をもっており、省スペースなので住宅密集地における建設において重宝されます。また、屋根面積が抑えられるため、施工費がリーズナブルでソーラーパネルを敷きやすいというメリットもあります。
しかしその反面、屋根面が一面だけなので大雨や大雪では片面に集中しやすく、雨どいが壊れてないかなどのチェックが必要です。
方形屋根(ほうぎょう)
方形屋根は、寄棟屋根と似た形の四角錐(ピラミッド型)の屋根です。その形状から連想できるように方形屋根は、寄棟屋根と同様のメリット・デメリットを抱えており、風雨に強い頑丈さをもつ反面、通気性に少々難があります。寄棟屋根よりも方形屋根の方が棟が少ないため、雨漏りリスクは低いですが、正方形の家でないと屋根が作れないところがデメリットです。
陸屋根(りく・ろく)
陸屋根とは、一般的なビルの屋根のように平らな屋根のことです。陸屋根は洋風で現代的な家の雰囲気を演出できるほか、屋上として家庭菜園などを楽しめるところも大きな魅力の1つです。また、屋上利用を前提としている場合、メンテナンスがしやすいのもメリットです。ただし、陸屋根には勾配がないので排水性に難があります。
しかし、雪が積もるような地域の場合には、落雪を防ぐために採用されています。
半切妻屋根(はんきりづま)
半切妻屋根とは、切妻屋根の妻側の角に少しだけ寄棟屋根のような面を設けた屋根で、「はかま腰屋根」や「ドイツ屋根」などと呼ばれることもあります。斜線制限などがある土地に家を建てる際に利用されることがあります。ただし、半切妻屋根は棟が多い分、雨漏りのリスクが高くなります。
差し掛け・招き屋根
差し掛け屋根(招き屋根)とは、屋根が段違いになっている形の屋根です。差し掛け屋根は、屋根と屋根の間の外壁に窓を設置することが可能で、屋内に自然光を取り入れたり、通気性をよくしたりできます。差し掛け屋根は片流れ屋根に共通する、アシンメトリーの優れたデザイン性をもちつつ、機能性やコスト面でも優れており、万能性の高い屋根です。ただし、屋根と壁の接合部をしっかり行わないと雨漏りしやすいという弱点があるので、そこには注意が必要です。
越屋根(こし)
越屋根は切妻屋根の上にさらにもうひとつ小さな切妻屋根が乗ったような形の屋根です。小さな屋根のおかげで採光や通風性を確保でき、古くは煙抜きの役割がありました。越屋根のデメリットは、接合部が多いので雨漏りしやすく、その複雑な形状から施工やメンテナンスに技術が必要となるため、コストがかかります。
錣屋根(しころ)
錣屋根は、寄棟屋根の上に切妻屋根が乗った形の屋根で、寺院などで見られる屋根です。
鋸屋根(のこぎり)
鋸屋根は基本的に一般住宅には見られず、工場などでよく使用される屋根の形です。名前からもうかがえるように、複数の片流れ屋根が並んだ形をしているのが特徴です。屋内に採光を取り入れやすい反面、雨漏りしやすいという難点があります。
バタフライ屋根
バタフライ屋根は、2つの屋根面がV字型をしている屋根です。中央が谷のようになっているため、雪下ろしの必要がない「無落雪屋根(むらくせつ)」としても利用されています。ただし、雪の重さに耐えられる強度が必要で、雨漏り対策も欠かせません。そのためコストが高い傾向にあります。
屋根材の種類


屋根を選ぶ際、その形状と共に重要になるのが、どんな屋根材を使うかです。
日本では軽量で地震に強く、耐火性に優れた「スレート屋根」が最もポピュラーです。また、伝統的な日本家屋では重量なのが難点ですが、耐熱性や防音性に優れた「瓦屋根」が多く利用されてきました。瓦には主にセメント瓦、陶器瓦(粘土瓦)、コンクリート瓦(モニエル瓦)3種類がありますが、特に「陶器瓦」は耐久性が高く、50年以上使えるといわれています。
さらに、ガルバリウム鋼板やトタンなど金属が素材に使われている「金属屋根」は、錆や防音性などが気になる一方、高い防水性能と強い耐震性能をもっています。その他、アメリカで一般的に普及している屋根材で、ガラス繊維基材にアスファルトを染み込ませて粒状の彩色焼成砂や天然石を付着させた「アスファルトシングル」という屋根材も利用されています。
なお、屋根材と屋根の形状には相性があるため、どのような組み合わせにするかは、費用面も含めて施工する予定の会社と相談しながら決めるとよいでしょう。
おわりに
本記事では、12種類の屋根の形状とその特徴について簡単に解説しました。屋根のデザインと屋根の性能は密接に関連しています。自分の家の屋根をどのようにするか決めるときには、どんなデザインの家に住みたいかはもちろん、その土地の気候や家の立地条件、予算、屋根材との相性なども考慮した上で総合的に判断することをおすすめします。
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