玄関は家の顔と呼ばれています。雨用具や子供遊具をしまうことで、玄関を綺麗に保つことを可能にするのが「土間収納」です。
今回の記事では、土間収納のメリット・デメリットや失敗しないためのポイントについて紹介します。
土間収納とは?
土間収納とは、玄関から入って靴を脱がずに物を出し入れできるように作られた収納スペースのことを指します。靴を収納するスペースとして利用する事もあるので、シューズクロークとも言う場合もあります。
その昔、日本家屋の玄関には土間がありました。薪を置き、かまどに火をくべたり、水を使ったりするなど炊事をする空間です。電気も水道も整備されていない時代、生活に必要なものは外から持ってこなければならなかったためでしょう。
生活様式が変わっていくにつれて、調理は台所、玄関は靴を脱ぐだけのスペースになり、土間はなくなっていきました。しかし近年、靴を脱がずに行き来できる土間に収納スペースを設けたり、土間の魅力が見直されてきています。
土間収納の上手な使い方
昔の人のように、土間には外から持ってきて汚れているものを置いておくか、外で使うものをしまうのが良いでしょう。
狭い玄関では、傘立ても邪魔に感じるものです。時々使うだけの長靴を収納するのにも困ります。しかし、土間収納にしまっておければ玄関もスッキリします。濡れたままのレインコートをかけるスペースもあると便利です。
子供がいる家庭では、ベビーカーや外で遊ぶ自転車、三輪車やボールなど、汚れやすいものを土間収納にしまっておけば、家の中を汚さずに済みます。アウトドア用品やガーデニング用品の収納に頭を悩ませている人にも、片付けやすく持ち出しやすい土間収納は最適です。
ダンボールや新聞紙などのかさ張るものや溜まったゴミを掃除してからゴミ出しに出すまでの間、室内に置いておくのでなく土間収納を一時的な保管場所にしておけば、リビングなどの室内はスッキリして、臭いも気になりにくくなります。
靴がしまいきれずにシューズ・クローゼットとして利用したい人や、コート等の上着やカバンを収納するコートクロークとして利用したり、生活用品の収納スペースを多く取りたい人もいるでしょう。壁面に棚を設置し、引き出しや収納ボックスを使った収納術を活用して物を整理すれば収納力を高められます。土間収納はアイデア次第で、どんな使い方も可能です。
土間収納のメリット
土間収納の魅力は、玄関を汚さずに済むことと、屋外で使うものをさっと持ち出せて、片付けも楽である点です。2つのメリットについて考えます。
玄関付近を綺麗に保てる
雨の日に使った傘は、水を切ってもしばらくは垂れてきて床を濡らしてしまうことがあります。玄関が水で濡れてしまっては、見た目にも気になります。傘立てを土間収納の中におけば、濡れた床も気にならず、急な来客でも自信を持って見せられるようなきれいな玄関を保つことができます。
外で使うものは玄関に置きたくなるものです。土間収納があれば玄関が物であふれることなく、スッキリとするでしょう。
物の出し入れが楽になる
外で使うことが多いものを土間収納にしまっておけば、持ち出しやすく、片付けやすい快適な家になります。傘や雨具、自転車や車などに関するものだけでなく、アウトドア用品、DIY用品、よく着用するコートや帽子などを置くスペースにしても便利でしょう。
外で使うものを家の中の部屋や納戸に収納したら、靴を脱いで取りに行き、また靴を履いて使用することになります。土間収納は生活のストレスを減らす利便性の良い空間です。
土間収納のデメリット
土間収納のデメリットを挙げるとするなら、居住空間を減らしてしまうことです。土間収納を作るには、玄関を狭くするか、生活スペースを狭くするか、どちらかになります。限られた屋内の空間や間取りの中で土間収納を作る余地があるか、屋外の物置等で代用できるかなど、よく検討してください。
しかし、そんなデメリットを考えても、すっきりとした玄関は毎日気持ち良く、汚れを家に入れることなく便利に収納できる土間収納はメリットのほうが大きいと言えるでしょう。
土間収納の間取りで失敗しないためのポイント!
せっかく土間収納を設けるのであれば、できるだけ後悔したくないものです。新築する時にどんな間取りにしたら上手く活用できるのか、あらかじめ計画を練っておきましょう。
スペースを広く取りすぎない
土間収納を広くすることで収納力は上がりますが、他のスペースが狭くなります。想像したより使用しなかった場合は、スペースの無駄使いになりかねません。どれほどの広さにするかは慎重に決めましょう。だいたい1畳ほどあれば、十分な収納力を確保でき、玄関スペースを圧迫せずに済みます。
収納する物を考えておく
広さを考える上で重要なのは、何を収納するかです。傘やコート、長靴くらいなら少しのスペースで足りるでしょう。ベビーカー、自転車、アウトドア用品などの大きな物をしまっておきたい場合は、広めのスペースがないと収納しきれなくなります。また、収納する物の大きさに加え、すぐに使えるように出し入れすることを考えてスペースを確保しなくてはなりません。
開き戸より引き戸のほうが便利
限られたスペースの中では、開き戸は扉の開閉にスペースが必要になるので不便です。扉をつけるのであれば引き戸が適しているでしょう。
棚は可動式のタイプが便利
収納したい物は年月とともに変わっていくでしょう。棚は可動式のほうが後悔が少なくなるはずです。例えば、子どもが小さいうちはベビーカーなどの利用に便利ですが、子どもが大きくなってくるベビーカーは不要になってしまいます。収納する道具がライフステージで変化したり、趣味が変わることもあるかもしれません。何年にも渡って使うものなので、その都度使いやすいように動かせる棚にしておくと便利です。
照明や換気扇などを設置する
土間収納に十分な明るさを確保できるか、照明を確認しておきましょう。また、湿気がこもりやすい空間になってしまうので、換気扇や窓を設置することも検討してみましょう。
また、趣味のものを綺麗に並べて見せる収納を考えている場合など、使い方によっては扉で仕切らない土間の活用方法もあります。もし土間の中でDIYをするなど電気を使う作業やペット等のお手入れなどの利用を考えているなら、換気扇の他にコンセントや水回りを配置しておくのも良いでしょう。
おわりに
毎日使う玄関はいつもきれいに保っておきたいものです。しかし、すぐ手に取って出られるよう、玄関に置いておきたいものも少なくありません。日常的に使うものを手軽にしまえる土間収納は、快適な動線と見た目のきれいさまで叶えてくれる利便性の高い収納空間と言えるでしょう。
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