外壁塗装の塗料の種類と選び方|シリコン・フッ素・無機を費用で比較
外壁塗装の見積もりを取ると、「シリコンで◯◯円」「フッ素なら△△円」と 塗料の名前が出てきて、どれを選べばいいのか迷う方は多いのではないでしょうか。 外壁塗装の塗料は**樹脂の種類(グレード)**によって耐用年数も費用も大きく変わり、 選び方を間違えると「思ったより早く塗り替えが必要になった」という後悔にもつながります。
この記事では、外壁塗装で使われる塗料の種類と特徴、耐用年数・費用のめやす、 そして「シリコンとフッ素どっちがいい?」といった疑問まで、 関西で戸建てにお住まいの方に向けて、比較しながらわかりやすく整理します。
外壁塗装の塗料は「樹脂のグレード」で分かれる
外壁塗料にはさまざまな商品がありますが、選ぶうえでいちばん大切なのは 塗料に含まれる樹脂(じゅし)の種類です。この樹脂のグレードによって、 塗膜の耐久性=**次の塗り替えまでの年数(耐用年数)**が変わります。
代表的なグレードは、耐久性の低い順に次のとおりです。
- アクリル
- ウレタン
- シリコン(現在の主流)
- ラジカル(シリコンの改良タイプ)
- フッ素
- 無機(むき)
一般的に、グレードが上がるほど耐用年数は長くなり、費用(単価)も高くなります。 「安い塗料=損」「高い塗料=得」と単純に言えるものではなく、 あと何年その家に住むかによって最適なグレードは変わります。
なお、ここでの「塗料の種類」は塗料そのものの話です。 サイディング・モルタルといった外壁材そのものの種類とは別物なので、 あわせて押さえておくと見積もりの内容が理解しやすくなります。
塗料グレード別の特徴・耐用年数・費用のめやす
グレードごとの特徴を、耐用年数と単価(1平方メートルあたり)のめやすとともに整理します。
| 塗料グレード | 耐用年数のめやす | 単価のめやす(1㎡あたり) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| アクリル | 約5〜7年 | 約1,000〜1,800円 | 安価だが塗り替え周期が短い |
| ウレタン | 約7〜10年 | 約1,500〜2,500円 | やわらかく密着性が高い |
| シリコン | 約10〜13年 | 約1,800〜3,500円 | 費用と耐久のバランスがよい主流グレード |
| ラジカル | 約12〜15年 | 約2,200〜4,000円 | シリコンの改良版で色あせに強いとされる |
| フッ素 | 約15〜20年 | 約3,000〜5,000円 | 耐久性が高く塗り替え回数を減らせる |
| 無機 | 約18〜25年 | 約3,500〜5,500円 | 最上級グレード。長寿命だが高価 |
※上記はあくまで一般的なめやすです。実際の耐用年数・費用は、外壁の状態・立地・ 施工品質・商品(メーカー)・地域や業者によって変わります。正確な金額は必ず見積もりで確認してください。
アクリル・ウレタン
アクリルは価格が最も安い一方、耐用年数が短く、外壁塗装で選ばれる機会は減っています。 ウレタンはアクリルより耐久性が高く、密着性やツヤに優れるため、 付帯部(細かい部分)や一部の外壁に使われることがあります。 「とにかく初期費用をおさえたい」「近く建て替え・売却の予定がある」といったケース以外では、 塗り替え周期の短さから、かえって割高になることもあります。
シリコン(現在の主流)
シリコンは、費用と耐久性のバランスがよく、現在の外壁塗装でもっとも多く選ばれているグレードです。 迷ったときの標準的な選択肢になりやすく、商品数も豊富です。 「平均的な予算で、10年前後の周期で塗り替えていきたい」という家に向いています。
ラジカル
ラジカルは、塗膜の劣化を進める「ラジカル」という物質の発生をおさえる技術を使った、 比較的新しいグレードです。シリコンと近い価格帯ながら、色あせや劣化に強いとされ、 シリコンの上位互換的な選択肢として提案されることが増えています。
フッ素・無機
フッ素は耐久性が高く、塗り替えの回数を減らせるのが魅力です。 無機はさらに長寿命の最上級グレードで、汚れにくさにも優れるとされますが、 そのぶん費用は高くなります。 どちらも長く住み続ける予定の家や、足場を組む回数をできるだけ減らしたい家に向いています。
塗料選びで押さえたい3つの視点
塗料は「高ければよい」わけでも「安ければ損」でもありません。 次の3つの視点で考えると、自分の家に合ったグレードが見えてきます。
- あと何年その家に住むか……長く住むほど、耐久性の高いグレードのほうが1年あたりのコストは下がりやすい
- 1年あたりのコストで比べる……「費用 ÷ 耐用年数」でならすと、グレード差が公平に比較できる
- 足場代を何回分かけるか……塗り替えのたびに足場代(約15〜25万円)がかかるため、回数を減らせるかも判断材料になる
たとえば「20年住む予定」なら、シリコンで2回塗り替えるのと、フッ素で1回で済ませるのとでは、 足場代を含めた総額が近くなることもあります。 足場代の考え方は足場代の相場は?、 外壁塗装全体の費用感は外壁塗装の費用相場は?もあわせてご覧ください。
シリコンとフッ素、どっちがいい?
「シリコンかフッ素か」で迷う方はとても多いです。 それぞれの向き・不向きを整理すると次のようになります。
| シリコン | フッ素 | |
|---|---|---|
| 初期費用 | おさえやすい | 高め |
| 耐用年数のめやす | 約10〜13年 | 約15〜20年 |
| 向いている家 | 標準的な予算で塗り替えたい家 | 長く住む・回数を減らしたい家 |
費用をおさえて標準的な周期で塗り替えたいならシリコン(またはラジカル)、 長く住む予定で塗り替えの手間・回数を減らしたいならフッ素、というのが基本的な考え方です。 どちらが正解ということはなく、住まいの計画と予算に合わせて選ぶのがポイントです。
塗り替えのタイミングそのものに迷っている場合は、 「外壁塗装はまだするな」と言われる理由は?も参考にしてください。
水性・油性、艶あり・艶消しの違い
塗料は樹脂グレードのほかに、「水性/油性」「艶あり/艶消し」という分け方もあります。
- 水性・油性……水性はにおいが少なく扱いやすい、油性は密着性や乾きの速さに優れる、といった特徴があります。近年は水性でも性能が向上しており、外壁の状態や下地に合わせて選ばれます。
- 艶(つや)……艶ありはピカッとした仕上がりで汚れが落ちやすいとされ、艶消し(マット)は落ち着いた見た目になります。艶の度合いは「3分艶」「5分艶」などで調整できます。
これらは好みや外壁の状態によって選ぶ部分で、 どれが絶対によいというものではありません。 色の選び方については外壁塗装の色の選び方で詳しく解説しています。
遮熱・光触媒などの機能性塗料
グレードとは別に、機能をプラスした塗料もあります。
- 遮熱塗料……太陽の熱線を反射して夏の暑さをやわらげるタイプ
- 光触媒・低汚染塗料……汚れがつきにくい・落ちやすいとされるタイプ
これらは「夏の暑さ対策をしたい」「外壁の汚れが気になる」といった目的があるときの選択肢です。 ただし効果の大きさは製品や住まいの条件によって異なり、数値を断定できるものではありません。 遮熱塗料については屋根の遮熱塗料は効果ある?で 仕組みや注意点を解説しているので、外壁で検討する際の参考にもなります。
塗料選びで後悔しないための注意点
塗料はいったん塗ると、外からは中身が見えません。 だからこそ、次のポイントを押さえておくと失敗しにくくなります。
- 見積もりで塗料名・グレードを確認する……「塗料一式」ではなく、メーカー名・商品名・グレード・塗布回数(通常3回塗り)・単価の内訳を見る
- 同じグレードで各社を比べる……グレードがそろっていないと金額を単純比較できない。まず条件をそろえて見積もりを取る
- 保証内容もあわせて確認する……耐用年数だけでなく、施工後の保証期間・内容も比較材料になる
同じ「シリコン」でも商品によって性能や価格に差があり、 業者によって提案するグレードも異なります。 外壁塗装は見積もりの金額差が大きい工事でもあるため、 複数の工務店で塗料の中身・単価・提案を並べて比べることが、納得のいく選択への近道です。 業者選びのポイントは失敗しない工務店の選び方も参考にしてください。
訪問業者の「特別な塗料」に注意
「今だけ特別な高性能塗料を格安で」「うちだけが扱える塗料」といった 飛び込みの訪問営業には注意が必要です。 不安をあおってその場で契約を迫る手口もあり、相場より高額なケースも少なくありません。
- その場で契約しない・即決しない
- 塗料名やグレードを確認し、他社と比較する
- 複数社の見積もりで金額と内容を比べる
訪問業者の典型的な手口と断り方は 屋根修理の詐欺・悪徳業者の手口一覧や 屋根・外壁の悪質業者の見分け方で詳しく解説しています。
よくある質問
Q. 外壁塗装で一番いい塗料はどれですか? A. 「一番いい塗料」は家や目的によって変わります。費用と耐久のバランスならシリコンやラジカル、 長く住む予定で塗り替え回数を減らしたいならフッ素や無機が候補です。 予算・住む年数・足場代の回数を踏まえ、各社の提案を比較して選ぶのがおすすめです。
Q. シリコンとフッ素はどちらを選べばいいですか? A. 費用をおさえて標準的な周期で塗り替えたいならシリコン、 初期費用が高くても塗り替え回数を減らしたいならフッ素が向いています。 「費用 ÷ 耐用年数」で1年あたりのコストを比べると判断しやすくなります。
Q. 塗料のグレードはいくつありますか? A. 代表的なものはアクリル・ウレタン・シリコン・ラジカル・フッ素・無機で、 耐久性の低い順に並びます。グレードが上がるほど耐用年数が長く、費用も高くなる傾向です。
Q. 安い塗料を選ぶと損ですか? A. 一概には言えません。近く建て替え・売却の予定があるなら安いグレードでも合理的です。 ただし長く住む家では、塗り替え周期が短いぶん足場代が何度もかかり、 結果的に割高になることもあります。住む年数を基準に考えるのがポイントです。
Q. 塗料の種類は見積もりのどこで確認できますか? A. 見積書に記載された塗料のメーカー名・商品名・グレード・塗布回数・単価で確認できます。 「塗料一式」など内訳が分からない表記の場合は、具体的な商品名とグレードを尋ねましょう。
まとめ:塗料は「住む年数」と「1年あたりのコスト」で選ぶ
外壁塗装の塗料は、アクリル・ウレタン・シリコン・ラジカル・フッ素・無機といった 樹脂のグレードで耐用年数と費用が変わります。 グレードが上がるほど長持ちしますが費用も上がるため、 「高ければよい」わけでも「安ければ損」でもありません。
選ぶときは、あと何年その家に住むか、1年あたりのコストで比べるとどうか、 足場代を何回分かけるかの3つの視点で考えると、自分の家に合ったグレードが見えてきます。 そして、同じ塗料名でも性能や価格に差があるため、 塗料の中身・単価・提案内容を複数社で比べることが、後悔しない外壁塗装への近道です。
みんなの工務店では、関西6府県 (大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・和歌山)の 工務店から、外壁塗装の見積もりを無料でまとめて依頼・比較できます。 どのグレードの塗料が自宅に合うのか、まずは複数の提案を並べて検討してみましょう。
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